2015/06/21

NGME第3回演奏会

名古屋ゲームミュージックアンサンブル第3回演奏会

今年も行ってきました。3年連続です。

会場近辺が田んぼしか無く、最寄り駅からは徒歩15分。
午前中は台風並の大雨で集客どうなるのかと考えてました。

チラシはさみの人員として10時頃会場入り。
チラシをまとめてクリアファイルに入れるんだーいいねーと思ってたらパンフが新聞形式だったからでした。斬新。
チラシはさみの極意は列を増やして人の詰まりによるボトルネックを無くすことです。

開場まで時間がなく、ホールのレストランも列を作っていたので最寄りのコンビニで昼食を済ませることに。
周辺マジ何もない。この頃本日のキレ1回目。
道中なんでこんな辺鄙なところのホールなんだろうという話をして、去年の刈谷での集客が多くて、演奏会前に抑えていたホールキャパが少ないので大きめのところを探したらここしか無かったんだろうという推測。

優先入場券という権力を行使して入場。
客席中央やや左あたりの席を押さえる。


幕前アンサンブルはパーカッション7重奏で聖剣伝説3。良かった。
相変わらずの鍵盤無双は健在で、風のたいこや大砲などの小ネタも含んで鍵盤向きの聖剣伝説楽曲を楽しめた。

第1部
FFTAの曲。知らない。すみません。
聖剣伝説の下村さん楽曲メドレー。去年木5向けアンサンブルで書いた曲が多数だった。
戦闘曲メドレー。エレキベース・ドラムを使用しない縛りとのこと。ロマサガの四魔貴族しか記憶に無い。すみません。

第2部
ワイルドアームズ。口笛の方がすごかった。口笛であれだけ吹けて音程取れてベンドも滑らかで素晴らしかった。
日本一ソフトウェアメドレー。全然知りませんでした…すみません…。
こういう企業とのコラボ企画は毎回すごいなーと思います。
演奏後に作曲者の方と社長が登壇してトーク。
作曲者の方は根っからのクリエイターだと感じました。
ポップンミュージック。こうやさんかわいい。相方も女性だと思ったら女装だった…。やられた…。今年もよこばりさんキタ━(゚∀゚)━!いい声。楽曲は全然知りませんでしたすみません。

第3部
これを聴きに来た。
クロノトリガー・クロノクロス。2作品をうまく融合させている印象。片方の楽曲の中にもう片方の楽曲のメロディがうっすら流れてる感じ。
FF5。最初の鍵盤が雰囲気出してて良かった。

アンコール
FF6仲間を求めてのビッグバンドジャズアレンジ。やりたいことがどんどん先を越されている感じ。
タクティクスオウガのLimitation。Overtureじゃなかった。

以上で終演。

総じて受付や客席案内のスタッフの方々の働きが素晴らしかった。
入場待ち列の整理、ロビーがあまり広くないからか逐次入場、空席案内などなど。
何も考えずあそこまで出来るわけがないので、相当な準備をしてきたんだろうなと思うと頭が上がらない。
素晴らしい演奏会は素晴らしい裏方がいるからこそ。

とまぁ雑い感想はこんな感じ。
ここから考えたことを書く。





演奏はとてもよく、レベルも高い。
1300人収容ホールを満席にする集客力。
ひとつの演奏会として見れば大成功だったと思う。


でも、
鳥肌が立たなかった。


演奏、演出含め、演奏会を通して鳥肌が立つポイントがありませんでした。

以前どこかでも書きましたが、自分の感動したかどうかの基準の一つに鳥肌があります。
良い映画や音楽を聴いた時など、全身に鳥肌がブワーっとなる感覚です。
例を挙げると、FF9のMelodies Of LifeからのFFメインテーマは未だに何度聴いても鳥肌ポイントです。

仕事で疲れているせいで自分だけが無感動になってしまったのかとも思いましたが、身近に同じような感覚だった人もいました。
でも標本が少ないので少数派だと思って書きます。

なんでだろうと考えた結果です。

アレンジ
アレンジが受け入れられないアレンジだった。

原曲至上主義、わかる。原曲のイメージによってプレイしたゲームの場面が蘇る。
思い出補正があるにしろ、好きなものの記憶や感動が演奏によって蘇るのは確かだと思う。
原曲が持つイメージを演奏に期待してしまう。

まぁでも吹奏楽という形態になった時点で原曲と同じにはならないわけで。
原曲に対して何らかの解釈があって吹奏楽という形態向けに編曲されるわけで。
これらは十分承知している。
パンフレットの団長挨拶にあるように、「原曲に近づく一方、原曲から遠ざかる必要がある」というのも、とてもよくわかる。

それでも、今回のアレンジは受け入れられなかった。

移調が多い。
確かにゲーム音楽は管楽器にとって難しい調性の曲も多いので演奏しやすくしたり、メドレーなら前後の曲の繋ぎで移調したりすることも十分あり得る。自分もやる。
移調の意図を推測した上で考えたが、原曲のイメージを損なうほど移調されると期待外れに感じてしまう。
音感ある人曰く4度も移調されていたらしい。
音楽的な完成度を上げるための移調、には感じられなかった。

メロディがよく埋もれる。
毎度演奏会の度にネタにしている気がするが、音量のバランスが今ひとつだった。
メロディパートと伴奏パートの音域がかぶってるのも原因のひとつと思われる。
ピッコロとかもう1オクターブ上でもいいのに、とか。
あとやっぱりPA通すのは難しいものです。
道中のピアノは良いバランスだったのにFF5になって崩壊したのはなんでだろう。

盛り上がった時に欲しい音が足りない。
去年はガンガン鳴ってたラッパの音が飛んでこない。
ホールのせいかと思ったが、同じひな壇のトロンボーンは飛んでくるので意図的なのかと感じた。
何かしらの理由があってラッパの音量が抑えられているとさえ深読みしてしまった。

パーカッションの金物だけが何故かキンキン鳴ってうるさいくらいだった。なぜだろう。
楽曲によってパーカッションの不足を感じた。
特にクロノクロスでは民族調の〜とうたっていながら物足りなかった。
時の傷跡のグランカッサブラシとか大好きなのに。

クロノトリガーでは予感の振り子時計の音から始まって「おっ」となったのに、メインテーマにはならずクロス楽曲へ繋がってしまい「お、おぅ」という感じに。
そういうアレンジなんですね。

FF5ではビッグブリッヂをやらないのはよしとして、エンドタイトルのアレンジはいただけなかった。
楽曲の好きな部分がカットされる気持ちが分かった。


原曲から離れたアレンジがまったく受け入れられないわけではない、と思っている。
現にアンコールのビッグバンドアレンジみたいなのは受け入れられた。
自分がやりたいアレンジなのかもしれない。
受け入れられるアレンジと、受け入れられないアレンジの違いはなんなのか。

結局は個人が持つ原曲のイメージの違いなのか。
原曲通りに音を置く単なるトランスクリプションではなく、ひとりの編曲者としての「編曲」を考えさせられた。


広報力。
1300人収容ホールを満席にする集客力は見習わなければならない。
立地や悪天候が集客減の理由にはならない。
考察が足りない。

ライブ感大事。
雑音やミス、観客の拍手や声援含めてライブ。
単にうまい演奏が聴きたいならCDで聴け。
赤ちゃんの鳴き声とか大歓迎。(松山千春コンサートより)

演出はもう一捻りあるかと思った。
照明はうちも使っていっていいと思うんだけども。


以前から薄々感じてはいるが、ゲーム音楽愛が団内で相対的に薄いと思っている自分なんかがこの業界にいてもいいのかとかは常に考えている。
ゲームをやる時間も優先度が低くなっているし、演奏したいゲーム音楽も特に浮かばない。
なんとなく承認欲求を満たすひとつの手段となっているのかもしれない。


自身の演奏・創作活動のため、やる気や気力を貰うために行ったようなものなのに、その期待通りにはならなかった。
期待が大きかっただけに、こんなものなのか、いや違う、という問いが頭を巡った。

久しぶりに長文書いたら時間かかるし日本語もめちゃくちゃになってしまった。

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