2021/12/19

顔面神経麻痺になった話

ある日突然、顔面神経麻痺という病気になりました。

参考:顔面神経麻痺


私の場合の症状は、

  • 顔面右側が動かない
  • 右目が閉じづらい、ウィンクできない
  • 水や食事が口から漏れる
  • 口が思うように動かないので喋りづらい
といったものでした。


なんせ急に発症して日常生活への影響が大きく出ている状況です。

発症から治療の経過を記録しておこうと思います。


2021/10/17(日)

この日は所属している楽団の練習がありました。

トランペットという口から息を出して鳴らす楽器を吹いているので、普段あまり使わない口の周りの筋肉を酷使しました。

最近、楽器演奏の調子を崩していることもあり、練習中は「調子は悪いけど鳴らせるときは鳴らせるし、こんなもんかな」くらいの感覚でした。

あとから発覚する口の息漏れもこのときは大丈夫でした。

この日の夜くらいから口に違和感を感じ、鏡を見て口を開いても左にしか開かないことに気づきました。

過去にも楽器を吹きすぎると口の周りが疲れることがよくあって、数日経てば戻るのでそこまで気にしていませんでした。


2021/10/18(月)

症状が悪化しました。

この日は珍しく仕事が在宅勤務ではなく出社だったので弁当を持参したのですが、口が思うように開かないのでぎこちない状態で食べました。

口の左側の開いている部分に無理やり押し込むような感じです。

この日から口の開きが極端に悪くなるのを自覚しました。

また、仕事をしていると右目だけウィンクしづらいことに気づきました。

この頃からネットで検索して症状がまさに一致する「顔面神経麻痺」では?と疑うようになりました。

症状から耳鼻いんこう科になるらしいことも初めて知りました。

時間が遅かったので病院は翌日行くことにしました。


2021/10/19(火)

症状が悪化しました。

右目が閉じられずに乾く、ウィンクできない、食事が難しいといったすでに出ていた症状がより悪化したような状態です。

この日も出社だったので通院早退で夕方に自宅近くの耳鼻いんこう科へ行きました。

簡単な検査で、ひたいのしわ寄せ、目をつむる、鼻を動かす、ほっぺたを膨らます、イーの口、口笛を吹くようなウーの口、への字の口などを確認、予想通り、「顔面神経麻痺」の診断でした。

原因は不明で特発性の末梢神経障害であるBell麻痺だろうということ、原因はヘルペスウイルスの可能性があること、点滴治療になるので病院の紹介状書いてもらうなどしました。

翌日から通院とのことで、急な話にびっくりしました。

この日は1日分のステロイド飲み薬など処方してもらって帰宅しました。

帰宅してからはとりあえず会社へ連絡です。

幸いにも今の業務は比較的融通がきくのでメールで一報してOKでした。

ただアジャイル開発体制をとっており、デイリースクラム(朝会)はしばらく欠席になってしまうので業務影響があります。

コミュニケーションツールでチャットツールを使っているのでこちらも併せて一報入れました。


2021/10/20(水)

症状は悪化していきます。

朝一で自宅近くの、と言っても車で20分くらいの総合病院へ通院です。

紹介状を出して初診の受付をして耳鼻いんこう科へ案内されました。

初めて行く病院は勝手がわからず緊張するものです。

尿検査、血液検査、血圧も測って診察、紹介状のおかげでスムーズでした。

入院して経過を診ることを勧められましたが、仕事が調整つかなさそうなのと、通院でもなんとかなりそうだったので、今後の治療は通院にしました。

治療内容として、点滴を10/29(金)まで毎日することと、10/25(月)に検査をして経過を診ることを伝えられ、ステロイド系の点滴で胃が荒れるので飲み薬を処方されました。

症状も1週間程度は悪化してくようです。

人生はじめての点滴であることを伝えると、最初なので寝てやりました。


よく見る「点滴なう」ってやつです。

点滴について何も知らなかったので、針がずっと刺しっぱなしになるなんて痛そうと思っていたのですが、実際は針は刺すときだけで、チューブだけが血管に残ってるらしいです。

とはいえ動かすと慣れなくてちょっと痛いので大人しくしていました。

点滴時間は1時間です。

これから毎日1時間これかーと思いながらヒマなのでスマホで本を読んだり普段あまりやらないソシャゲをやったりしてました。

点滴初心者すぎて、点滴の仕組みとか点滴が終わった後に空気が入ったりしないの?とか色々調べました。

実際点滴が終わってみると血液が逆流していって焦りました。

その後は会計して院外処方で薬を受け取って帰りました。


家に帰った後、普通に仕事してましたが、それまでは乾き気味だった右目から涙が止まらなくなり、夕方からはしゃっくり止まらなくなり、鼻水が出始めたり両掌のかゆみが出てきたり、副作用なのかなんなのか諸々と症状が出てきました。


2021/10/21(木)

症状は悪化です。

朝一で通院して、血圧測って、診察して。

昨日の症状についても伝えましたが副作用かはわからんみたいです。

ステロイド系なので全身になんらかの反応出るかも、かゆみ、鼻水などなど。

涙も正常な反応、しゃっくりは不明。

めまい、耳鳴りなどはないのでよくある副作用は出ていない模様。

その後の点滴は寝ずに座って受けました。

点滴チューブ繋がれながら待合の椅子でスマホポチポチ。

時間の使い方がもったいないのでこの日以降は本を持参して読書時間にしました。

その後は帰宅して仕事。

やっぱり涙が出るし夜にしゃっくりが止まらない状態。

普段、しゃっくりが出ても横になってれば治まるのに、今回はまったく治まらなくて大分苦しかったです。


2021/10/22(金)

症状は悪化。

通院、点滴も大きく変わらないので省略。

うがいなどで口に水を含むと閉じれないのでピューっと出てくるのがおもしろい。

味噌汁などの汁物が飲めないので食事が選ばれる。

口が動かしづらいので喋りづらい。

右目が涙で見づらい。

などなど生活に影響出まくりですがなんとか生きてます。


2021/10/23(土)〜2021/10/24(日)

土日でも通院、点滴です。

休日は救急外来での受付になるらしく、通常とは違う入り口から入ったり、緊急処置室みたいな部屋で診察されたりと新鮮でした。

土日でも結構患者さんがいて医療の現場は大変だなぁと思いました。


2021/10/25(月)

発症から1週間経ったので悪化は落ち着いてきた感じです。

この日は「誘発筋電図検査(ENoG)」という検査をやりました。

数秒おきに電気が流れてビクッとするやつです。

顔面神経のうちの何%が切れずに残っているのかを調べることができる検査らしく、これを聞いただけだとなんか怖そうな印象を受けました。

検査結果でその後の回復具合を予測するらしく、数字が21.5%で良い方から2番めのランクでした。

それでも完治には3〜4ヶ月くらいかかりそうとのことでした。


2021/10/26(火)〜2021/10/29(金)

大きな変化もなく淡々と通院、点滴をこなしました。
10/29(金)で点滴は終わりで、10/30(土)からは飲み薬での治療です。

2021/10/31(土)以降

点滴痕のかゆみが出ました。

右目の視力が落ちた感じがありました。


その後はしばらく特に変化無しでした。

2021/11/17(水)

状況確認の通院でした。
このときは回復しつつあるがまだ口元に麻痺が残っている状態でした。
飲み薬は継続で、次回は1ヶ月後の通院です。

その後、徐々に快復していきました。
この頃に会社の健康診断で人間ドックも受診したのですが、顔面神経麻痺は治療中と伝え、それ以外は至って健康でした。

2021/12/15(水)

最後の通院でした。
この頃にはほぼ元通りになっていて、目や口元もスムーズに動きました。
元々3〜4ヶ月かかると言われていたところ、約2ヶ月で治った感じです。
発見が早く、治療開始も早かったので治るのも早かったのだろうと思われます。
違和感があったらすぐ病院行ったほうがいいですね。

治療中は禁酒したのでちょうどよく健康になれた(?)気がします。

こういう症状の病気があって、こういう治療をしたんだという参考になれば幸いです。